INTERVIEW

ファイナリストインタビュー Vol.2
2015年度 大賞受賞 岡村紗衣

過去の受賞者に当時のことを振り返ってもらいつつ、これからチャレンジしようとする学生達にアドバイスしてもらうファイナリストインタビューの第二回目。名古屋モード学園在学中の2015年に大賞を受賞した、岡村紗衣(おかむらさえ)さんにインタビュー!

―ファッションの道に進んだきっかけを教えてください。

小学生くらいからずっとバレーボール部に所属していたのですが、中学から高校にかけて、何だか楽しくなくなってしまって。人とは違うことで一番になりたい!普通の人生で終わりたくない!なんて思っていました。いわゆる中二病と言われるものですね(笑)。そうして自分自身にできることとは?と自問して、ファッションに興味が移っていくんですが、そうはいっても地元の岐阜ではおしゃれな服が売っていないんですよ。当時から雑誌は沢山読んでいて、『STREET』とか『FRUiTS』『装苑』を見ていると、東京のファッションはすごく派手で、そういった原宿系ファッションに憧れました。それで、ファッションの道に進むことを考えて、家から通える名古屋モード学園を選びました。

―希望するファッションスクールに入ってからはどうでしたか?

とにかく課題が多くて毎日忙しかったです。しかも課題をグループでこなしていくことが多くて、とても勉強になりました。学校の課題はグループでこなし最後にショー発表をして競うのですが、そこでは毎回グループで最優秀賞をいただいていました。鍛えられましたね。そうやって個人よりもグループ主体で頑張り、与えられた課題の中で、いかに自分らしさを発揮するかということを学んで、最後にショーを取ることで達成感を得て。濃い学生生活で、細かい記憶が無いくらい(笑)。

―そうすると、ファッション大賞は岡村さん一人で取り組んだ初めての作品となりますか?

そうですね、デザインは一人でしました。けれど制作はやはり友達に協力してもらいました。ファッション大賞を受賞したのは4年生のときですが、実は3年生のときにもチャレンジしていました。学内イベントでは賞が取れても、学外のコンテストには通らなかったのが悔しく悔しくて。それで一度、冷静になってそれまでの自分を振り返って、中学生のときの原宿系ど派手が好きだった自分を思い出してみたんです。自分のコンプレックスを笑いで飛ばしていた時代のことを思い出しました。


最終審査に向けての作品提出の際に撮った前後横からの写真


最終審査ではモデルの横に立ち、目の前にいる審査員にプレゼンテーションする。

―それが受賞作品のタイトル「爆笑」につながるのですか?

お笑い芸人を尊敬しているんです(笑)。人を笑わせるのって、頭で考えただけではできない。頭で考えたデザインでは、人を楽しい気分にしたり、感動させることはできないなと感じました。もう少し衝動的で未整理な部分も必要だと思ったのです。今でもそうですが、コンテストに出される作品は、深く洞察して技法にこだわったものが多いですよね? でももっと自分の気持ちを整理しすぎずにストレートに出したものを作りたいと思っていました。それで、芸人をファッションに置き換えて、服で人を笑わせることができないか?と思い始めたんです。と同時に、一般の人もそろそろこういうプリミティブなものをみたいのではないかな?なんて思っていました。

デザイン画

―気持ちと発想の転換ですね。専門でないニットで表現したことも、それを意識してのことですか?

そうです。編み物はそのときが初めての経験で、慌てて詳しいかたに教えてもらったりして、とても大変でした。デザイン画にあるように、とにかくインパクトが大事と思ったので、思いっきりど派手にして。

作品をアレンジしたベストを着て。この日のために編んだもの。

―大賞を受賞したときの気持ちは?

自分が一番ビックリしました。半分あきらめていたので。あんなに強気だったのに、本当に自分の作品が受賞していいのかな?なんて思いましたから。と同時に、「思いが通じた!」とも思いました。渋谷ヒカリエ(結果発表ショーが行われる場所)は広くて、大勢の人が入っていて、その人達にステージ上にある服を見てもらえたことが嬉しくて、感動して泣きそうになりました。

受賞式を終えて、記念撮影。

―受賞後は現在の会社に入るべく、就活にいそしみ、希望の会社に入りましたね!

受賞したことでいろんなことが吹っ切れて、「やり終えた!次!」って思いました。本当にすべてを出し切ったから。就活はちょうど同時進行で進んでいたのですが、第一希望の会社に入ることができて、本当に嬉しいです。企画デザインでの採用ですが、半年間は販売の現場で修行です。販売の仕事はものすごく勉強になります。お客様とお話しするのも楽しいですし、大好きな服に囲まれている状況が新鮮ですし。今はとても大事な時期と感じています。

―日本の現状のファッションについて思うことと、将来の夢を聞かせてください。

日本の現在のファッションはリアルクローズで、売れるものばかりを追求しすぎて、同質化がすごいと思います。すべて似ていて、もやもやします(笑)。DCブランドの良さをリアルクローズに取り入れたら、もうちょっとだけ新しいと感じるデザインやブランドになるのではないかと思っています。そして大きな天災があると、ファッションは生きることの優先順位から一番遠いことのように感じるのですが、そんなときでも人の心を癒して、沢山の人の人生にファッションを通してかかわることができたら嬉しいです。

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