INTERVIEW

2018 GRAND PRIX | Rio Ito

昨年、優秀賞を受賞した伊藤里緒さんが今年のグランプリに!
念願の大賞を受賞した彼女へインタビュー。

大賞|伊藤里緒

―大賞受賞おめでとうございます! 去年は優秀賞を受賞し、今年は念願の大賞です。目標としていたと思いますが、達成した気持ちを聞かせてください。

去年は、2位だった事では無く、やりたい事が出来ていなかったことが悔しかったです。今回はあえて結果を意識せず、私が将来作りたいであろう方向性のお洋服を考えました。この様なコンテスト作品らしくない、リアルクローズに近い物を出したのは初めてだったので、自分自身は今回の作品を今までで一番気に入っていましたが、賞を取れる自信はありませんでした。なので、表彰式で呼ばれた時は、本当に嬉しかったです。
その時は実感が湧かず、ぼーっとしてしまいましたが、審査員の田山さんが去年の私の作品も覚えていて下さった事や、今回頂いたコメントは、ずっと心に残っています。審査員の皆様、本当に有難う御座いました。そして、作業に専念させてもらえる環境や、手伝ってくれた家族、友達には一番感謝しています。

―今回の作品のテーマは「森林トリアージ」でした。このコンセプトについて詳しく教えてください。

私の家は、森に囲まれていて自然と近い環境で暮らしています。その暮らしの中で、森林が「間伐」や「間引き」と言われる作業を理由に伐採されていく所をみて、人間世界の「リストラ」と同じだと感じました。犠牲を出す事なのに、一見、良いことをした様に感じてしまう。 トリアージ=選別。トリアージタッグ=救急事故現場において患者の搬送順位等を識別するためのもの。人間も森林も、常に“トリアージタッグ”をつけられていると感じました。 私はこれから社会へ出て行く、選別される側の立場になります。その中で私は、強く逞しく生きる女性になりたいと思いました。その意味を込め、虹色の人々と、無彩色の人々を、オリジナルのミシン刺繍で一つ一つ制作しました。後ろにある虹色の大きな顔は、将来のキラキラ輝く私です。帽子がグレーのツインテールなのは、白髪の社長をイメージしています。おじいちゃんだけど勝者、という意味を毛量の多さで表現しました。


自分自身を模したバックスタイルの装飾パーツ

―制作で大変だったこと、工夫したことなどを教えてください。

装飾のパーツが一つ一つが違う顔で、ミシンで刺繍をしています。
刺繍をした後に、虹色の人々には、唇、まつ毛、アイシャドーのビーズ刺繍を施し、無彩色の人々には、目からキラキラ輝くチェーンを垂らし、涙を表現しました。それを一つ一つ付けていくのに時間がかかりすごく大変でした。母に手伝ってもらわなければ、間に合わなかったと思います。

―他のコンテストでも受賞していましたが、コンテストに挑戦する意義、よかったことを教えてください。

コンテストは、マーケティングも何も考えずに自分の好きな様に作って良い最高の場だと思います。数ヶ月単位でそれだけに集中できる環境は、学生でないと出来ないことなので、本当に貴重な体験だったと思います。一番良かったことは、自分一人では何もできない人間だという事を、心底感じることができた事です。私は、一つのことしか集中できない容量の悪い人間なので、助けてくれる人に本当に感謝しています。


最終審査会の時にファイナリストの仲間と

―10年後のファッションに対するあなたのビジョンを教えてください。

私はファッション業界に入る前の段階で、仕事もしたことが無いので、正直10年後も今のファッション業界も分かっていません。質問とはずれてしまうかもしれませんが、私が高校生の頃から思っている事は、勇気をだして百貨店のショップにお洋服を見に行く高校生に、「どうせ買わないだろう」という思いが伝わる様な接客をする販売員の方がいなければ、将来のファッション業界はいま予想される状態よりは明るくなるのではないか、と思います。
個人的には、20代のうちに個展を開くのが大きな、大きな目標です。今回の作品の様に、私の絵とファッションの融合でものづくりがしたいです。

―今後の目標は?

現在、(最終学年の)3年生で今年卒業します。
今回の結果が出る前からコンテストはこれで最後にしようと決めていました。今後は、卒業までの貴重な時間を、服や絵など個人的な作品制作の時間にして行きたいと考えています。

―今後このコンテストを目指す人へのメッセージをお願いします。

ある意味、何も気にせず自分自身が大好きだと言える作品を作ってください!

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